日本が「言い換え」を多用しだすと危険
日本語というのよく「外国人にとって難しい言語」とか言われてるけれど、それは文法とか表現の美しさとかそういう話じゃなくて、ただ単に言葉の意味がクッソ曖昧すぎてそもそも意思疎通に向いていない言語だからだと思う。
ただ、この曖昧さにもメリットがあって、それは都合の悪い状況をなんとなーく隠せることだ。思えば日本は良くそういう「言い換え」を行ってきた。
例えば・・・
侵略⇨進出
撤退⇨転身
全滅⇨玉砕
自爆攻撃⇨特別攻撃
敗戦⇨終戦
占領軍⇨進駐軍
防衛装備「輸出」三原則⇨防衛装備「移転」三原則
とかこんな具合に。そんな「言い換え」を頻繁に聞くようになったら「ああ、おそらく状況は実際の10倍くらい悪いんだろうなあ」と思ってまず間違いない。
で、最近気になった発言といえば、増税延期に伴って安倍首相が言った「新しい判断」という言葉だ。これはたぶん「アベノミクスが全然上手くいってないので、とても増税なんてできません」の言い換えだろう。
いや、「新しい判断」という論理や理性や知性をかなぐり捨てた滅茶苦茶な言葉で無理を通そうとしている分、言い換えよりもだいぶタチが悪いか。
こんな頭の悪い発言がまかり通っているってことは、日本の破滅は割と近いのかもしれないなあ。