論戦サイトwebgekiに挑戦してきたよ!
有名はてなブロガーにして感情論理派論客しっきー氏が8月15日に新しいwebサービスを開始した。
その名も「webgeki」。
しっきー氏いわく、
ウェブゲキは、論戦をして決着をつけるサービスです!
論戦をする「プレイヤー」としても、勝敗を判定する「ジャッジ」としても参加できます!
論破王を目指したい! まじめに議論したい!攻撃的な感じで誰かに絡みたい! ランキング上位になってモテたい!
動機は何でもよし! ウェブゲキは論戦をしたいすべてのネットユーザーを歓迎します!
とのこと。まさに、「はてなにもっと手斧を」と公言してはばからないしっきー氏の思想がそのまま形になったようなサイトだ。
詳しいシステムなどについては下記記事を参考のこと。
人間だけに与えられた、暴力以外で強者にあがない得る手段、それはKO☆TO☆BA。
正誤は別にして、「疵の無い理論ができた!」という爽快感、論戦に勝った時の脳汁噴出感はたまらない。
それだけに「気弱なあいつ」も「自称八方美人」も「サークルの潤滑油」も、人間は誰しも心の奥底で論戦とその勝利を望んでいるのだ!
ほんと、いいところに目をつけたよね。
もちろん僕もそのうちの1人で、オープン早々、「二戦目」のプレーヤーとして論戦に参加してきた。
ちなみに記念すべき初戦はこちら。
「フツメン(不当)VS練習用(妥当)」の論戦。
とにかくフツメン氏の突き抜けっぷりが光る、初戦を飾るに(色々な意味で)相応しい名バウトだ。
フツメン氏の野卑な言葉遣い、非常識な暴言、無駄なテンションの高さは賛否が分かれると思うが、その論旨には矛盾がなくギリギリのところで「論戦」を維持している。
「論戦」という面で身構えるユーザーが多かった初日に、あえてハードルを下げ、色々な楽しみ方を教えてくれるフツメン氏のような人がいたのは僥倖だったと言えるだろう。少なくとも僕は、彼の論戦を見て参加を決めた。
もしかしたらフツメン氏は確信犯だったのかもしれない。
だとしたら、良い読者を持ったねしっきーさん。
で、肝心の僕が参加した議論はこちら。
僕は「妥当で無い」側として参加。
見返してみると、いくら慣れない場だとはいえ自らが繰り出すガバガバ理論に本当あきれる、というか身悶えする。
何が「だいたい「開会式に出ないと参加できない」ってちょっと異質だぜ」だよ。このポンコツ。ただの感情論じゃねーか。
新たな黒歴史作成マシーンとなるかもね、これは・・・。
まあそれはそれとして、今回、このwebgekiに参加した感想を書いていこう。
1、やっぱり白黒のつく論戦は面白い!
賛否両論が自由に語りあえるネット上の場所としてもっとも勢力があるのは2chだろうが、あそこの「議論」は本当に疲れる。
僕も度々参加するけれど、2chでは「Aと話していたらBが別の方向から絡んできて、AとBにレスをしてたら、今度はCが現れて・・・」といった状況が無限に続く。もちろんジャッジ機能なんて無いから、結局は「最後まで立っていたものが(精神的には)勝ち」という、体力勝負にならざるを得ず、その徒労感はひどいものだ。
しかし、webgekiは違う。
きっちり白黒がつくため徒労感は無い。しかも相手はたった1人。
1対1のプレッシャーは案外強い。案の定僕はうろたえまくりだった。
ここで要求されるのはまず「対話力」あり「論理性」であり「自分を優勢をアピールする戦略」であり、とにかく2chとはぜんぜん違う。
「勝つ」為には安易な話題転換やすっとぼけは許されないし、その上1ターン3分計30分の中で文章を練り上げる必要もあるので、常に頭はフル回転。
「相手はどういう論旨か?どう展開させていくのか?」「瑕疵は無いか?」「どう相手を誘導する?」など考えることはたくさんある。
確かに最高に疲れはするけれど、勝利という目標がある分、その過程は最高にエキサイティングで面白い。
というか今までネット上で、ここまで相手や周りのことを考えて真剣に話をしたことはないように思う。
ネットでも「対話力」は本当に大事。まあ僕は今回ぜんぜんダメだったけどさ……。
また、たとえ負けたとしてもしっかり「筋」を追えるので、自分の論の何処に瑕があったのか見直して今後の対策とすることも出来るのも良い(身悶えするだろうけど)
久々に目新しい新鮮な体験をした。これからも参加しますのでよろしく。
2、ある程度のリテラシーの高さが求められる。
一方でちょっと気になったのが参加者のリテラシーの問題だ。思うに、ちゃんとした「論戦」をする為には一定のリテラシーを必要とする。
僕の参加した論戦だって、相手に
「ルールはルールで、事前に書面でも口頭でも告知していたんだから守れない方が悪い」
と言われてしまったらそれで論戦はほぼお終いだった。
でも、相手の方はそれを察してか「ルールの妥当性」というところまで降りてきてくれた。だからかろうじて「論戦」が成立したのである。
これが「原則論で勝つ」ことをだけを目的にした人だったら、論戦はもっとひどいものとなっていただろう。
お題そのものの問題はあれど、勝敗以前に論戦はお互いが「成立させよう」と思わなければ成立しない。持論のぶっ放しあいなど2chで十分だ。
ここでも「対話力」とても大事。
これから参加する人は、「論破してやるぜ!」と意気込むのもいいけれど、その辺の所も少しだけ考えてほしいなと思う。
3、最後に
システム面や、ジャッジの公平性など不平不満を言えばきりが無いと思うけれど、webgekiを通して「他人と議論をする(しかも白黒がつく)」という行為が楽しいものだということは再確認できたし、そういう文化がもっと根付けばいいな、とも感じた。
だから、ゆくゆくはwebgekiを、単なる好事家が集まるディベート場というだけではなく、「おい、ちょっと表でろや!」感覚で使われる言葉の闘技場としても発展させていって欲しいと思う。
まあ、何はともあれ頑張って。