誰かが突発性難聴になったら書く日記

堂本剛突発性難聴ですってね。いや、遅いけれども。一応僕は「突難」経験者なんで誰か有名人が発症するごとに何かしらの日記を書きたいと思っていたんだけど、最近それこそ突発性難聴がまた発病してしまいそうなくらい忙しくて今更の話になっちゃったわけです。

で、堂本剛の話。もしKinKi Kidsでどちらが突発性難聴になりそう?と聞かれていたら「そう?」くらいのタイミングで食い気味に「剛!剛!」と答えたと思うからまあ、なんとなく納得。発症からもう2ヶ月たっているのにまだ治らないということは多分治らないんだろう。かわいそうに。特に彼は他の有名人発症者に比べて病気の辛さとか苦しさをあまり隠さないから余計にいたたまれない。

news.livedoor.com

だいたい、突発性難聴が治らなかったにもかかわらず音楽活動をやり続けている浜崎あゆみやらサカナクションのボーカルやらがおかしいと思う。あの耳でライブなんて、ほんと一流は精神力も化け物級なんだな。そのくらい突発性難聴の症状はハードだ。

どうも突発性難聴は「耳が聞こえなくなる病気」だと誤解されがちなんだけれど実際は「耳が壊れる病気」だと僕は思っている。無いはずの音が大音響で聞こえるし、でも肝心な音は聞こえないし、耳に水が隅から隅まで入ったような圧迫感を感じるし、とても「耳が聞こえない」なんて生ぬるいもんじゃ無い。しかもこの状態が四六時中、一生ずっと続く。友達や恋人と会っている時も家族団らんを楽しんでいる時もずーっと耳元では何かの音が大音響でなっている。本当に耐えがたい。

症状がひどい患者の中には「無音」が恋しくて「もう耳を完全に聞こえなくしてくれ!」と訴える人もいるくらいだ。頭痛が酷すぎて拳銃で頭撃ち抜くような手段も取りかねないほど突発性難聴は精神を追い詰め、壊してしまう。

でも、実際に耳の神経を全部取ったところで治る保証も無いんだってさ。救いが無いね。

無理やり味覚で例えると「今から何を食べてもイソジンの味しかしません」とかそんな感じ。美味しいステーキもイソジン味だし唾液もイソジン味。僕が冒頭で上げたスターたちはそれで「料理研究家」として活動しているようなもの、といえば少しは凄さが伝わるかな。

堂本剛は大丈夫だろうか。あの世間を受け流すように構えたナイーブさは、いざ自分が当事者になってしまうとすごく弱そうで心配している。別に以前のように歌ったりできなくてもいいから、普通の生活で笑えるくらいには精神的に症状と折り合いをつけられるようになれれば良いのだけれど。

 

 しかし、納得がいかないのがジャニーズ事務所の初期対応だ。この病気は重症ならば48時間以内に治療を開始しないと完治の望みは急速に薄くなる。彼は発症翌日には病院に行き医師から重症の診断を受けている。突発性難聴の経過としては中々に好スタートだと思う。でも彼が実際に入院したのは1週間後。まるで台無しだ。

なぜジャニーズ事務所は彼を即入院させなかったのか?この病気の深刻さを知らなかったのか?それとも「耳が聞こえなくなるかならないかの瀬戸際の人」を目の前にしてスケジュールを優先させたのか?

前者ならジャニーズ事務所は医者の話もろくに理解できないほどの無能揃いということだし、後者ならもう人の心すら失った畜生どもの集まりだ。

余計なお世話かもしれないけれどジャニーズのファンの人はもっと事務所を警戒したほうがいい。このケースを見ると、あなたの大好きなアイドルがいつ事務所に壊されるかわからないよ。