いまどきの若者を「理解できない」老害アラサーな僕
僕もとうとう上の方のアラサーになった。もう立派なオトナである。
で、その立派なオトナから言わせてもらうと、中高生、いわいる「いまどきの若者」の若者のことが全然理解できない。控えめにいっても「どーかしてるぜ!」と思うことばかりで、この国の将来をただただ案ずるばかりだ。
特にエンタメ分野ではこの「理解できない度」の高さは深刻で、ネットの外周で若者文化に触れるたびに「あーもう!どうして!どうして!そんな事がわからないの!!」と日々身悶えをしている。
最近炎上した「ゴルスタ」だって、なんであんな体制的ディストピアアプリに中高生がむざむざと取り込まれてしまうのか意味不明だし、ラノベ業界を席巻している「異世界」「転生」物も、ご都合主義アンドご都合主義アンド現実逃避の極みのような気がして、正直「すげーキモイな」とか思ってしまう。
てめーら、若いんだからそんな会社とか学校みたいな体制的なやつに従順になるなよ!小説はもっと考えて読め!自分だけ無敵とか、モテモテとか大人の世界で言えばアダルトビデオ並みのガバガバさ加減だよ!こっちからしてみると恵まれない現実世界が透けて見えるようで、ちょっと哀れみさえ覚えちゃうよ!。
そういうオトナの思惑が透けて見えるものは、もっと、小賢しく大人ぶって積極的に「興ざめ」していけ。「興ざめ」こそが若者の特権だろうが!
と、いうのが最近の僕なのだけれど、改めて考えると自分の「若者への理解度の低さ」に愕然とする。
これでも、僕は「子供のまま大人になってやろう」という矜持を胸に秘めたヤツだったはずだ。
「親の感性なんてクソ。大人になってもゲームはやり続けるし、堂々とマンガを読みふけるし、子供ができたら一緒に遊びに夢中になってやろう!」
とそう思ってきたはずだった。
それが、なんだこの体たらくは。
最近のご都合主義アニメに触れるたびにテレ東6時枠を思い出しては「セイバーマリオネット」や「機動戦艦ナデシコ」のストーリーの骨太さ、面白さを噛み締め、金太郎飴みたいなソシャゲに興じる若者を見ては「PS・SSの黎明期の混沌が最高に面白かった」と一人悦に入る、まさに、今の中高生を哀れみ見下げる老害と化してしまっているでは無いか!
「もっと真面目な本を読め」「あんまりくだらないテレビは見るな」
いまなら、自分の両親が子供のころ行っていた事が完全に理解できてしまう。
本当に、本当に悲しい気持ちでいっぱいだ。
どうしてこうなってしまったのだろう?
それはもう、ただただありきたりな大人と子供の時間と空間の断絶にすぎないと思う。
2chやtwitterで若者文化に対して苦々しい目を向けている諸君(僕も含め)!最後にあなたがアニメや、ラノベを見たのはいつだ?1年前?2年前?
おそらく、しばらく触れてもいないんじゃ無いだろうか。にもかかわらず、まとめサイトとかで、若者文化の外周をなぞって批判してるから理解が全然進まないんじゃないのか?
ゴルスタにしたって参加者である中高生の意見は全然流れてこないのが実情で、もしかしたら彼らは彼らで楽しくやっているのかもしれないのに、おじさん達が「存在しない中高生」を勝手に哀れんではいないか?さながら藁人形論法のように。
空間と時間が隔離されてしまっては趣味趣向が違うのは当然で、その溝は埋まることは無い。ましてや「息子と同じ趣味に興じる」なんて不可能だ。
それではあまりにも悲しい。
だから僕はその溝を埋めるべく積極的に若者文化に触れていくことにする。
年少者に歩み寄るのは大人の義務だからね。
というわけで手始めにラノベでも読んでみようか(新版無責任艦長タイラー以来)。
2016年上半期売り上げがぶっちぎりで一位のこのシリーズなんか良いかもしれない。
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ちゃんとレビューもしよ。