クレジットカード無しで友人とハワイ旅行に行ってわかったこと。

※2018/02更新

このキャッシュレス社会においてもまだ「クレジットカードを持たない大人」というのは割と存在する。

僕もその一人である。

「持っていない」のか「持てない」のかは置いておくとして、そういう(クレジットカードを)持たざる者が、もっとも頭を悩ませるのはが海外旅行問題だろう。

特にアメリカや欧州はクレジットカード社会、ネット上の情報を見ても「クレジットカードがないとアメリカ旅行は限りなく不便」「現金が使えずトラブルに遭遇するおそれあり」との回答が目立つ。

やはりクレカがないと海外旅行は厳しいのだろうか。

今回は、(クレジットカードを)持たざる者でありながら、先日(2016年6月)4泊6日のハワイ旅行をしてきた僕がその辺の実体験を話していこうと思う。

 

1.旅行代理店を通した手続にクレジットカードは不要

 

日本は欧米諸国ほどクレジットカード社会ではないので口座振り込みを始めさまざまな入金手段が整えられている。なのでクレジットカードがなくても航空券やホテルの手配など必要不可欠な準備に関しては心配なくていい。

ただし、旅行代理店を通さず個人で航空券を取得したり旅行プランを考えたいのであれば、それは厳しいと言わざるを得ない。僕も航空券を少しでも安く抑えるためにアメリカの航空会社をいくつか調べたけれど全てクレジットカードが必須で手も足も出なかった。持たざる者は無難にHISなどの旅行代理店を通した方がいいだろう。

 

2.持たざる者への第一の関門「ESTA(エスタ)」

 

基本的に日本国内向けの手続はクレジットカードを使わなくても可能。しかし、これがアメリカ向けの手続となると事情は変わってるくる。

そう「ESTA」の存在だ。

ESTAとは、アメリカで導入されている事前入国審査のようなもので、旅行出発日の3日前までにweb上で手続を完了させなければ入国すらできない。

まあ、ESTAの詳しい説明に関してはググればいくらでも出てくると思うので、ここでは割愛する。

ESTAが持たざる者にとって一番ネックなのは、ESTAには手数料(14$)がかかり、その手数料はクレジットカードかデビットカードでしか払えないという事だ。

アメリカとしてもぶっちゃけ「クレジットカードが持てないような屑は入国しないでほしい」とでもいいたのだろう。

一応「他人名義のクレジットカード」でも支払いは可能だが、たとえ友人であれ「クレジットカード番号を教えてくれや」なんてそうそう言えるわけはない。それにESTAは煩雑な入力作業を伴うので「僕のもついでにやっといてよ?お金は後で払うからさ」という手も通じにくい。自分でやれ!ってな話である。

 

そんな時にオススメなのはデビットカード。デビットカードは「お金を借りるカード」ではないため原則無審査で誰でも持てる。検討してみてもいいだろう。

ただし、今から新たに発行するとなるとカードが手元に到着するまで10日前後を要する。

したがって「旅行直前にESTAの存在を知った」「知ってはいたが対応が遅れた」という人にはこの手も使えない。

まさしく僕がそうで、ESTAについて本格的に動き出したのは旅行一週間前。もうデビットカードの発行は間に合わないという状況だった。

 

そこで登場するのが最後の手段「ESTA取得代行業者」である。

これは各旅行代理店などが実施しているサービスで、ESTA用の個人情報を提出すれば即日~3日でESTAを取得してくれる。もちろん手数料も旅行代理店が代わりに支払ってくれるのでクレジットカードは不要だ。

ESTA手数料に加えて、代理店手数料もかかるので自分でやるよりも総額はかなりお高くなるが、ことここに至っては持たざる者が穏便にESTAを取得する方法はこれしか残っていない。

僕は迷わずこのシステムを使った。

利用した業者は「HIS東日本ビザセンター

総額6000円程かかってしまったが、ハワイに行けなくなるより遥かに良い。

この業者は全国各地にあり、料金、システムとも様々だ。追い詰められてしまった持たざる者の諸君は是非自分にあった業者を探し、活用してもらいたい。

 

ESTA代行業者リスト

シティコネクト

 ⇒2980円でESTA取得が可能。申請から1~3日で取得可能。FAX・メール受付。

 ・地球の歩き方

⇒取得費用は6000円だが、電話申請が可能。最短1日で取得。

 

 

まったく「入国を認めてもらう」だけでも持たざる者にとっては綱渡りなのである。

 

3、ハワイ到着!クレジットカードなしでもショッピングには困らない!

 

さて、そんな事前準備で息も絶え絶えだった僕だが、ハワイに到着しても気が休まらない。

そう「現地で現金は使えるのか問題」だ。前述のウェブ上では「20$以上を持ち歩くのは危険」「100$など高額紙幣は受け取ってもらえない可能性あり」などと書かれている。

これが本当ならばいくら現金を持っていようが不便な旅になることは間違いなしだ。

 

結論からいうと「ショッピング」に関してはまったく心配はいらなかった。どんなお店に入っても現金決済が出来たし、100$を超える支払いを現金でおこなっても嫌な顔一つされなかった。日本と変わらず快適そのもの。拍子抜けである。

もちろんこれはハワイという土地柄だからかもしれないが。

しかし、そんな安心もつかの間、新たな問題が発生することになる。

 

4、デポジット?ハワイでは何かをレンタルする場合には必ずクレジットカードを要求される!

 

問題はホテルにチェックインするときに生じた。

フロント「デポジットとしてクレジットカードの情報を頂戴します」

僕「???」

このホテルは旅行代理店を通じて手配してもらい宿泊料金の支払いも全て済んでいる。何故、クレジットカードを要求されなければならないのか?

それにはアメリカに浸透している「デポジット(保証金)」という制度が関係してくる。

アメリカでは必ず宿泊料金とは別に「なにかあった時の為のデポジット(保証金)」を納めなくてはならないのだ。要は「取っぱぐれ防止」で、例えば、僕がホテルで有料チャンネルなどを見た場合そのクレジットカードから自動的に引き落とされることになる。

 

ホテルにすら泊まれない可能性が出てきたことで僕はとてもあわてた。

幸い、僕がつたない英語力で交渉した結果クレジットカードではなく代わりに現金50$をデポジットととして収めることでその場は事なきを得たのだが、この「デポジット問題」はハワイ滞在中ずっと僕を悩ませることとなる。

 

とにかく、ハワイではレンタルについて、支払いの有無に関係なく当たり前のようにクレジットカードを求められるのだ。特に困ったのは「クレジットカードのでデポジットしか認めない」レンタル業者が多数存在していたことだ。こうなってしまうと、持たざる者にとって対抗手段は存在ない。

この時ばかりは僕は仕方なく友人に代表者としてクレジットカードを提出してもらった。

 

持たざる者にとって最大のネックがこの「デポジット問題」なのである。海外旅行は何かをレンタルすることを前提に予定を組んでいる場合が多く、そこで問題が発生してしまうと計画が破綻してしまう。

レンタカーを借りてドライブの予定を立てていたのに取りやめになることもあるし、最悪ホテルにすら泊まれなくなってしまうケースも考えられる。自分だけならまだいいが、ハワイ旅行に行く人の多くは友人・恋人同伴だろう。

トラぶってしまった時に漂う空気は想像するだに恐ろしい。

 

旅行から帰ってきて散々調べたがクレジットカードなしで確実に各種デポジットをクリアする方法は見つけられなかった。デビットカードでも使えないところはたくさんある。

 

残念ながら、このデポジット制度がある限りクレジットカードなしでのハワイ旅行は不自由な旅にならざるを得ないだろう。

なんといっても「旅先での衝動的な行動」に対応できないのだから。

これが今回の旅行で得た教訓だ。

 

[重要なおまけ]同行者に自分が「(クレジットカードを)持たざる者である。」という事はほぼ確実にバレるよ!

 

これまで、クレジットカードを持たない事の物理的なリスクを書いてきたが、精神的なリスクもある。それは、

 

海外旅行を通して、同行者(友人・恋人)にあなたが(クレジットカードを)持たざる者であるという事がばれる可能性が非常に高い。

 

という事だ。

 

複数人でハワイ旅行をする限り何度か必ずクレジットカードが必要になる局面に遭遇する。持たざる者としてはその度に、同行者にクレジットカードの代行を頼んだりプラン自体の変更を迫ったりせねばならず、このご時世、怪しまれることは確実でその覚悟は決めていった方が良い。

 

第一、クレジットカードはお金と同義であり、そんなものをホイホイ「貸してくれ」と言われる友人の方も迷惑である。

 

こういった疑念と迷惑を解消するためにも「クレジットカードを持てるのに持っていない人」はこれを機に、限度額が低くてもいいのでクレジットカードを作ろう。

 

「クレジットカードを持てない人」なら事前にその旨をしっかり同行者に伝えることを強くお勧めする。確かに自分が「信用のない人」であることを伝えるのは苦しいかもしれないが、もしそれが出来ないのなら旅行参加は諦めた方がいい。

旅行中に不都合が生じて、みんなの輪を乱し疑念の目を向けられる事が目に見えているし、なにより、クレジットカードが必要な場面が生じる事を恐れながらハワイ旅行をしても楽しくはないだろう。

 

僕が今回のハワイ旅行を楽しむことが出来たのは、その旨をしっかり伝えていたからだと思う。

 

 最後に、現在持たざる者の人々にお勧めのクレジットカード、及びクレジットカードの代用品を紹介しておく。参考になれば。

 

【クレジットカードを持ちたくても持てない人にお勧め】

 口座を開設し、そこに入金した金額の分だけカードを使えるというデビットカードのようなもの。デビットカードやクレジットカードよりも為替手数料がかなり安い。もちろんカードとして使えるので友人にもバレにくい。

そして、なにより「デポジットにも(一時的にその分の金額が利用できなくなるが)対応している」というのが魅力だ。ただ、デポジットは「保証金」なので実際に利用する金額の2~3倍ほど必要になる可能性がある。このカードを使う時は、あらかじめ使用予定金額より多めに入金しておいたほうがいいだろう。

僕もこれ申しこんでおけばよかったな。

 

 

【クレジットカードを持てるけど持っていない人にお勧め】

今入会すると12000円分のポイントがもらえるそうなので、カードに特にこだわりがなく、今後積極的に使う予定もない人はこれでいいと思う。