劇場霊

総評35点

ドキドキしない、怖くない、面白くもない、というふつーの退屈な話。

 

 

 とにかくテンポが悪い。具体的にいうと、死人の出るテンポが悪すぎる。この映画約100分あるんだけれど、開始70〜80分で霊の犠牲になった人は僅かに2人(死者に至っては1人)ずいんぶんとノンビリだなあオイ。

ホラー映画ってどうしても「死人が出る」ことによって怖さが増したり、話が進んだりする所ってあるじゃん?なのにたった1人の死者じゃ物語中にどうしたって空き時間が増えるのよ。13日の金曜日のジェイソンがその大部分、その辺をウロウロしてるだけだったらすげー間延びするっしょ?そんな感じ。

確か、そんなに死人が出なくても面白い映画はあるよ。「リング」みたいに「殺されないため」に謎を解いていくやつね。でも、この映画は違う。大体のあらましは冒頭の回想劇で説明されている上に主人公が「マジでヤバイ!」と気がつくまでが遅すぎるから謎解き要素はほぼ無い

じゃあ、何で空き時間を埋めているのかというと、「端役の主人公が主役の人気女優にいじめられる」だの「主人公抜擢をだしにプロデューサーに迫られる」だの本筋とはほとんど関係ない話。あのさあ、そういうのはAKB内部だけでやってくれませんかねえ。あと劇中劇が長すぎんだよ!

つまるところこの映画内容的に物語転換も謎解きも特になく、ただのAKB内部風の劇が上映時間の70%以上というありえない時間配分なわけ。そりゃあ退屈するわ。

 

で、クライマックス。やっと物語が動い!

霊を知ってる人が現れて情報提供

「あの霊は恨みから人を殺すのです!」

「えー!ヤバイ!」

遅いし情報が弱いよ!それ位の事ならもうみんなわかってるから!

 

ただ、さすがにここはクライマックスだけあって大勢人が死にます!その数十数人(バランス悪ぃ…)!もうね、ホラー映画ばりの大混乱!

そして、全然怖くない。

霊の特殊能力が「生気を吸って人間をミイラ(死蝋)にする」というクソ地味なヤツだから絵的に全く映えないんですよ。徐々に干からびてくだけだもん。もしかしたら CORE対策かもしれないけどその辺もっと何とかならんかったのかなあ。せっかく劇場という人を血祭りにあげる機器がたくさんあるところなのに・・・・勿体無い。

最後はお決まりの物理攻撃で霊を倒して終了、、と。

 

うーん、そんなに期待して見に行ったわけじゃあ無いけどクソかぶっ飛んでるがどちらかに突き抜けて欲しかったなあ。

しかし、しかしそろそろいい映画みないと…

 

※多分劇中劇の「エリザベート」の方が映画よりよっぽど怖くて恐ろしい話。

※序盤シチューみたいなものを頬張るぱるる?は良いと思いました。